中選挙区制が廃止された主な理由は、金権政治や派閥政治を招きやすく、政治家同士の争いが激化して汚職が増えたり、選挙費用が高騰するなどの問題があったためです。また、中選挙区制では同じ政党内で候補者同士が競争することになり、「同士討ち」が生じやすく党の結束や集権化に不利とされました。これらの課題を解決し、選挙の公平性や政治の安定を図るために、1994年に中選挙区制は廃止され、小選挙区比例代表並立制が導入されました。とはいえ、近年では多党化・連立政権が常態化している政治状況を踏まえ、中選挙区制のメリットを見直す議論も出ています.