貧血の正しい定義は、血液中の赤血球数およびヘモグロビン（Hb）濃度が正常な基準値を下回り、結果として血液の酸素運搬能力が低下している状態です。具体的には、成人男子ではヘモグロビン濃度が13g/dl未満、成人女子や小児は12g/dl未満、妊婦や幼児は11g/dl未満とされることが多く、この基準はWHOなどで採用されています。ヘモグロビンは赤血球内の酸素運搬タンパク質のため、その濃度の低下が最も貧血の指標として重要視されます。貧血は全身組織への酸素供給が不足することで疲労感やめまい、息切れなどの症状を引き起こします。つまり、貧血とは単に血液が薄くなることを指し、これは赤血球またはヘモグロビンの量的な減少によって定義されます。