胃底腺の主細胞から分泌されるタンパク分解酵素はペプシンの前駆体であるペプシノーゲンです。ペプシノーゲンは胃酸(塩酸)の作用で活性型のペプシンに変わり、この酵素が胃の中のタンパク質を分解します。ペプシンの活性が最適となるpHは1.6~3.2であり、胃の酸性環境で効果的に働きます。その他の胃腺細胞は壁細胞(塩酸・内因子分泌)や副細胞(粘液分泌)で、主細胞がペプシンの分泌源です。アミラーゼやリパーゼ、トリプシン、キモトリプシンは膵臓や他の部位から分泌される酵素であり、胃底腺の主細胞とは関係ありません.
したがって、胃底腺の主細胞の分泌物に由来するタンパク分解酵素はペプシンです。
